アイテム紹介【ローディー・チューナー】

 この革新的なRoadie Tuner(ローディー・チューナー)は2015年にアメリカで発売され当時大きな話題となりました。糸巻きのツマミに当てて弦を鳴らせば、なんと、自動的につまみを回してチューニングしてくれるのです。1本の弦をチューニングするのに5秒ほどなので6本で30~40秒、精度も普通のクリップチューナー(±0.5~1セント)できちんと中央に合わせたくらいのレベルです。
 私個人としては、何とか耳でチューニングもできますし、普段は高精度チューナー(±0.02セント)も使って細かいレベルで確認するので、これの必要性はあまりありませんでした。
アコギラボのレッスンでは初心者の方にはチューニングの仕方もお教えしますが、チューナーを使っても最初は結構時間がかかります。最初は時間がかかってもご自身でチューニングできないと家で練習もできませんので、時間を取ってもチューニング指導をおこないますが、事前に家でチューニングしてこれるようになるまでは、こちらで毎回チューニングに時間がかかるとその時間を奏法のレッスンに回したい場合も出てきます。また、最近は小学校低学年の生徒さんも増え、ツマミの微妙な調整はまだすぐにできないためさらに時間がかかります。
これらのことから、必要に応じて生徒さんに使っていただこうと思い、今回これを導入しました。

 

 「最初からチューナーは使わず、まずは音叉でチューニングして耳を鍛えるべきだ。」というご意見の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私としてはまずは機械を使ってでもきちんとチューニングしたギターで常に演奏し「ずれた音は気持ち悪いと感じることができる」ことが耳を鍛える第1歩だと思っています。
 かたくなに音叉しか使わず、結果きちんとチューニングできていないギターで演奏し、その変な音に耳が慣れてしまっている人を見たことがあります。
 さらに、音叉を使って耳でチューニングすると言っても、音叉の音とハーモニックス音(あるいはハーモニックス音どうし)とのホワンホワンとしたうねりの有無を判断して合わせている方がほとんどで、音そのものを比較して高いとか低いとかを判断できている方は結構少ないようにも思います。
 したがいまして、アコギラボではまずチューナーを使ってきちんとチューニングし、綺麗な響きに慣れることから練習していただいています。その後に耳を使ってのチューニングを練習しても遅くはないと思います。
 本来の和音の美しい響きは平均律楽器のギターには無理だという「3度は低め、5度はやや高め」などの専門的な話はありますが、まずは平均律の中できちんとチューニングすることの意味が大切であると思ってます。

 

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2017年10月31日